効果的な学習法: 知識を定式化する20個のルール (20/20)
(This is a translation of "Effective learning: Twenty rules of formulating knowledge" by Dr Piotr Wozniak)
20. 優先順位をつけよ
世の常として、人が目にする知識の量は、人が習得できる量を上回ります。だから、長い目で見て 質の良い知識を組み立てるために、優先順位をつけることは重要です。優先順位のつけかたによって、知識の染み込みかたが違ってきます。優先順位は学習速度にも影響します (例: 基本を先に学習せよ)。学習のいろいろなところで優先順位が関わります; 知識を問題として入力するときにも関わりがあり、どれも重要です:
情報源を優先順位づけ
知識の情報源は いくつもあります。あなたが学生なら: 情報源は教科書・参考書・ノートです。それ以外なら、情報源は 専門誌・インターネット・TV・新聞・百科事典・辞書などです。それぞれの情報源について どれくらい時間を割くかを 調整することが重要です。学習を進めるにつれ、どの情報源を重視すると 良い結果が出るか、どの情報源を脇に追いやるべきか、がわかるでしょう。
知識を抽出する
重要な試験への合格を目指すとき以外は、本まるごと・記事まるごと記憶するのは無意味です。本や記事から、知識の質にかかわる部分を抽出する必要があります。その方法は (1)本の重要な部分にマーカーで印をつける (2)適切なウェブページを SuperMemoにペーストする (3)関連する文をSuperMemoにペーストする (4)事実や数値を直接SuperMemoのノートに入力する、など。どのくらいの量の知識を 脳に転送できるか、どれくらい詳しいことを習得できるか、を把握するには 経験が必要です。知識を取り込むフローを優先順位づけする最良の方法はincremental readingです。
SuperMemoに知識を入力する
教材をSuperMemoに取り込むとき、この記事で紹介した20個のルールに従うとよいでしょう。しかし ときには、ノートや記事を丸ごとそのままSuperMemoにインポートしても よいでしょう。あとで SuperMemoの機能を使って インポートした素材を処理します。定式化してから入力するか・そのまま取り込むか、どちらがいいかは、その知識を定式化するのに どれくらい時間が要るか によります。定式化するために、より多くの知識・時間・他の情報源 が必要なら、単にインポートすればいいです。そうでなければ、定式化するのが短時間で済みそうなら、定式化してください。
定式化する
回答の画面で、解説文や補助的な内容が カッコで囲まれるようにしてください。最も重要な部分 つまり回答 が目立つようにするためです。カッコの中は あとで読んで 記憶を強化する助けにします。
忘却指数を使う
学習アイテムを優先順位付けするために 忘却指数を使えます。復習のタイミングは SuperMemoが自動的に計算します; しかし、重要なアイテムに対しては高い頻度・瑣末なアイテムには低い頻度を割り当てることもできます。
学習
優先順位付けは 学習を開始したら終わり というわけではありません。学習を続けている間にも優先順位付けできるように、以下の機能が用意されています:
***覚える (Ctrl+M)
優先順位が高いアイテムが 変更されたり、そのアイテムが非常に重要な場合、そのアイテムを もう一度覚え直す ために使います。Ctrl+M を押すと、そのアイテムの復習頻度を決めることができます (復習回数をゼロにリセットします)。内容が大きく変わった問題については、いつも もう一度覚え直す ことをお勧めします。
***再スケジュール (Ctrl+J)
次の復習のタイミングを 手動で決めます。
***復習を実効 (Ctrl+Shift+R)
まだ復習のタイミングが来ていない問題について、手動で復習を実行します (例: 特に重要な題材を復習する)。
***忘れる (Ctrl+R)
この問題を学習過程から外し、保留キューの最後に移します。
***捨てる (Ctrl+D)
この問題を学習過程から外して無視する。
***削除 (Ctrl+Shift+Del)
この問題を 問題集から削除する。
***(Ctrl+Shift+P)
記憶した問題の忘却指数を変更したり、保留中の問題の順番を変える。